Outliners

Bike Outlinerをとても気に入っている

Bike Outliner(以下Bike)は近年でいちばん気に入ったアウトライナーかもしれない。 BikeはMacのネイティブアプリであり、当然Macでしか使えない。1年ぐらい前に数週間試用しとても良いと思いつつ常用に至らなかったのは、現代の環境でMacでしか使えないと…

焦がれたものリスト

自分がどんな欲望を持っているか確かめるために「好きなもの」とか「欲しいもの」についてフリーライティングしてみるということを年末年始の習慣にしている。 で、今年は一歩進めて単に「好きなもの」「欲しいもの」ではなく、「焦がれたもの」を書き出して…

アナログでは不可能なアナログ的操作

ライティング/ノートツールに関してはアナログとデジタルの中間領域みたいなところがけっこう重要な気がする(「手動で並べ替える」とか「テキストを色分けした後で特定の色の部分を抜き出す」みたいな)。 — Tak. (@takwordpiece) 2022年10月13日 ぼくは本…

想定を超えた(?)アウトライナーの使い方

倉下忠憲さんの以下の記事で言及していただいたTak.の「細かすぎるほど文を分割する」書き方について。 以下、ちょっと長いけど引用する。 その姿を実際に見たことはないが、Tak.氏はアウトライナーで細かすぎるほど文を分割することがあるらしい。単語や助…

アウトライン・プロセッシングがセルフコーチングだという話

以下の2つの記事で『アウトライン・プロセッシング入門』と『アウトライン・プロセッシングLIFE』を紹介していただいた。 www.forest-of-freedom.com www.forest-of-freedom.com そして「生活のアウトライン(ライフ・アウトライン)はセルフコーチングであ…

倉下忠憲さんとの共著『Re:vision』が発売されました

倉下忠憲さんとの共著『Re:vision:タスクリストとアウトライン』が発売されています。 Kindle Unlimited対応です。2020年にnoteで共同連載したものがベースになっていますが、電子書籍化にあたって大幅に改訂・再構成されています。 表紙は不思議な経緯を経…

「本物」の見本、あるいは現実の作業の規模の大きさと複雑さ

もしぼくがアウトライナーの使い方が知りたくて解説本を手に取った初心者だとしたら、いちばん見たいと思うのは「本物」の見本だと思う。 ここでいう「本物」とは「見本のために作った見本ではない」ということ。「現実に使われているアウトライン」と言い換…

選択基準を見つけること、文章を書くためのツールと技術

人生の時間は有限だから、重要でないことをやっている時間はない。 では、今目の前にある選択肢は重要なのか重要でないのか。どうすればそれがわかるだろうか。 たとえばミッションステートメントと呼ばれるものはそのためにある。きっと誰も真剣に受け止め…

アウトライナーは「動いている」情報を扱う

アウトライナーがもっとも適しているのは「動いている」情報を扱う用途だ。現在進行形、あるいは未来形の情報と言ってもいい。 今書かれつつある文章。これから書こうと思っている文章。今考えつつあること。これから考えようと思っていること。今生きつつあ…

アウトライナーについてまだ書けていないこと

これだけしつこくアウトライナーについて書いてる人はそんなにたくさんはいないとは思うのだけど、アウトライナーについてまだ書くことはあるだろうか。 WorkFlowyという、現代的なウェブブラウザさえあれば使える本格的なプロセス型アウトライナーが登場し…

プリントアウト上で編集する小さなテクニック

この記事は『書くためのアウトライン・プロセッシング』で「未使用」に落ちた(最終的に使われなかった)ピースを元にしています。 以下のツイートからアイデアをいただきました(「プリントアウトチェックのテクニック」分ですね)。ありがとうございます。…

アウトライナーのズーム機能についての個人的見解

こちらのツイートを拝見しての記事。 なお、ズームによってコンテキストを一時的に断つことの効能は、Tak.さんの本で明確に示されていると思います。《ついついその要素をすべて使いたくなってしまう》のを防ぐこと。『書くためのアウトライン・プロセッシン…

「書くためのアウトライン・プロセッシング」フルバージョンと簡易版

『書くためのアウトライン・プロセッシング』では、アウトライナーの機能を生かして発想を引き出し、文章へと変換する技術とプロセスについて書いています。 でも考えてみれば、わたしたちが文章を書くシチュエーションの多くでは、そういうものを必要としな…

アウトライナーのアイデアプロセッサ性

「アウトラインプロセッサ(アウトライナー)」と「アイデアプロセッサ」はどう違うのかという話題が昔からあります。 「アイデアプロセッサ」はそもそも最初のアウトライナーであるThinkTankのキャッチフレーズとして使われた言葉なので、当初から同じもの…

シェイクはどうやって終わるんですか?

『書くためのアウトライン・プロセッシング』で 書きたいと思っていたことのひとつが 「シェイクはどうやって終わるのか」ということです。 「シェイク」はTak.のアウトライナー本を読んでくださっている方ならおなじみ、自由なアウトライン・プロセッシング…

アウトライナーは何の役に立つか(例)

発想はリニアではない。 思いもリニアではない。 時間はリニアである。 わたしたちは時間の中に生きている。 だから発想を伝える文章はリニアになる。 思いを実現する行動もリニアになる。 多くの苦労がノンリニアとリニアの変換に関わっている。 そこでアウ…

『書くためのアウトライン・プロセッシング』発売しました

告知が遅れてしまいましたが、新刊『書くためのアウトライン・プロセッシング』が発売されております。KDPによるセルフパブリッシングの電子書籍、Kindle Unlimited対象です。 ■ タイトル通り、『アウトライン・プロセッシング入門』、『アウトライン・プロ…

アウトライナーフリーク的実用性、あるいはエモさと実用

ぼくにとってのアウトライン・プロセッシングは、個人的に抱えている問題と表裏一体なところがある。 その問題というのはたとえば 形にしてみるまで自分自身が考えていることがわからないことだったり、 いったん逆方向に進んでそれが逆だということを確認し…

OmniOutlinerの「グループ化」機能

OmniOutlinerで個人的に気に入っている機能のひとつが「グループ化」という機能だ。 初期のアウトライナーの多くが持っていた一方、WorkFlowyやDynalistなど後発のアウトライナーではあまりみられない機能のひとつだ。 以前の記事でこの機能を「麻薬のよう」…

OmniFocusのアウトライナー性

前の記事ではOmniOutlinerの出自の話をしたけれど、今回はOmniFocus(主にMac版)の出自の話。 OmniOutlinerの開発元OmniGroupの最大のヒット商品といえばおそらくOmniOutlinerではなくタスク管理アプリOmniFocusの方だと思うのだが、そのOmniFocusが生まれ…

OmniOutlinerについてひさしぶりに語る

Dynalist はじめてアウトライナーに触れる人にどのアウトライナーを勧めるか問題は、今のところDynalist一択になっている。 現代的なプラウザさえあればMacでもWindowsでもLinuxでも使える。iOSにもAndroidにもアプリがある。 端末間の同期は高速で競合する…

ノンリニアとリニア、アウトライナーの自己矛盾

こちらのツイートから始まるスレッドがとても示唆的だった。 私がアウトライナーとイマイチ仲良くなれなかったのは、アウトライナーがリニア的な一本道に情報をまとめ上げていくツールだって印象があったせいで、マインドマップみたいな情報が枝分かれして拡…

快を無視すると何もいいことがないこと、BEとASの変化

去年の年末に、ここ数年変っていなかった「CLEAR」の内容を大きく変えた。 CLEARというのは、個人的にタスク管理アプリ兼メモアプリ兼プロジェクト管理アプリ兼日記……みたいな使い方をしているアウトラインのこと。ひと言でいうとライフ(生活と人生)をクリ…

動画編集を眺めながら文章について考える

最近、動画編集ソフトのチュートリアル動画や比較動画をよく眺めている。たとえばFinal Cut Pro XとかAdobe Premiere Proとかそういうやつ(もちろんiMovieでも構わない)。 別に動画編集に目覚めたわけではない。 『書くための名前のない技術 case 3 千葉雅…

魅力的な目次

1 魅力的な目次というものがある。 本の目次の話だ。 目次が魅力的な本に出会うと単純にうれしくなる。 人生が少し豊かになったような気持ちになる。 2 単にコンテンツのガイドというだけでなく、ひとつのメッセージを帯びた作品のようになっている目次。 上…

流動的で儚いpiece

アウトライナーは「断片」を扱う。文書や思考やその他アウトライナーで操作の対象とするものの断片だ。 この「断片」という言葉は英語のpieceをイメージしている。以前も書いたことがあるけれど、pieceというのは不思議な言葉で、「部分(正確には切り離され…

アウトライナーの一日、選択することと考えること

DAYSのアウトラインを開く。 DAYSには今日やることが書き出されている。昨日の夜、お風呂上がりにビールを飲みながら書いた。こういうのは気持ちよく書くのが大事。 ■ 今日は、このリストを上から順に実行していけばいい。とてもシンプル。 予定外のことが起…

お金から始まるアウトラインの成果

「お金」について考え、「仕事」について考え、「友情」について考え、「孤独」について考えた。(文字通りこの順番で考えた)。 いずれも実にありふれた言葉でありながら、一筋縄ではいかない物ごとばかり。 考えるということは、アウトラインを作るという…

恋愛のアウトラインからわかること、今は常に変化すること

たとえば、アウトライナーで「恋愛のアウトライン」をつくるとする。 そこには二人の関係がどんなふうに深まり、どんなふうにステージを踏んで発展していくのかが書かれることになる。 もっと露骨に具体的に言えば、何回目のデートでキスをして、何回目のデ…

他人の文章を補助線として使う

「何かを書かなければならないけれど書けない」というときにおすすめの方法。 本棚から好きな本を取り出してくる。その中の好きなページを開く。そしてエディタでもアウトライナーでも好きな執筆用のツールを開き、それを書き写していく。いわゆる「写経」と…