Thoughts

レリバント

→ 個別の問題 個人が抱えている問題が他人に本当の意味で「わかる」ことはない。 一般的な意味で「わかる」ことはもちろんある。たとえば子育てや介護が大変であることは「わかる」。離別や死別が辛いことも「わかる」。同じような経験をしていればその範囲…

恋人と機能とジャストアイデア

マッチングアプリは、(少なくとも最初の段階では)容姿とスペックでしか相手を選べない。 容姿とスペックで相手を選べば、マッチングした後は必然的に減点主義にならざるを得ない。容姿とスペック以外のイニシャルな情報が何もないのだから。 職場や学校で…

努力して身につけた「ああいうもの」的な振る舞い

報道などで、ある集団の上下関係の中で生起する構成員の醜悪な振る舞いが明るみにでる。それを見て「ああいうものにはなりたくないな」と思う。 でも往々にして、その「ああいうもの」的振る舞いは自ら努力して身につけたものだったりする。生きていくために…

各種の自由

夢を持たない自由もある。 心を開かない自由もある。 内に籠る自由もある。 友だちを100人も作りたくない自由もある。 インプットしたことをアウトプットしない自由もある。 こだわらない自由もある。 輝かない自由もある。 3回ノックしない自由もある。 コ…

他人の欲望

時代を生き抜くために「自分の市場価値」的なものを意識せざるを得ないのは事実としても(事実だよね)、その言葉自体を価値あるもののごとく連呼されると、世界の居心地がやや悪くなってくる。 ■ 某転職サイトの広告の話。 ■ 「自分の市場価値」的なものの…

欲望について

欲望の機能2023 自分が本当は何を望んでいて、どっちの方向にいきたいのか教えてくれる機能を、人間はちゃんと持っている。それは広い意味での「欲望」と呼ばれる。 ものごとを過度にプランするべきでないのは、欲望に対して目が曇るからだ。 すごく単純な例…

巻き込まれることについて

よく「周囲をどんどん巻き込んでいく」みたいなのがリーダーシップ的に好ましい行動とされることがあるけど、個人的には「巻き込まれる」のは好きじゃないです。 ある人の行動に結果的に「巻き込まれる」ことはあるだろうけど、それはその人/行動に敬意や好…

On Raw-guys

老人の中にかつて若かった自身が生きているように、若者の中にもやがて老いる自身が生きている。 「老人は自分たちとは違う生き物」だとは考えない方がいい。子どもの頃に「大人は自分たちとは違う生き物」だと考えていたのは間違いだったと感じたことがある…

個人の総合的な感じ

旧Word Pieceの初期の記事を見ると、数行、極端な場合は1行しかない記事があったりする。今だったらツイートにするような記事。当時は別にめずらしいことではなかったと思う。今のブログの常識からすればおそらくあまりやるべきではないことかもしれないけれ…

ニュートラル

「せっかく奮発して(気に入るだろうと思って)買ったねこちぐらやキャットタワーを猫が使ってくれない」というケースは猫好きならおなじみのことだ。 でも、諦めて物置きに放り込んであったねこちぐらに、ふと気がつくと満足げに入っていたりするのもまた猫…

名前のない望み

望みの多くには名前がない。 — Tak. (@takwordpiece) 2023年4月2日 現代の日本に生きていると、「夢」や「やりたいこと」を書け(言葉にしろ)と言われる場面がけっこうある。特に若い人にとってはそうだと思う。 でも、自分の「夢」や「やりたいこと」がう…

せっかく今という時代を生きているのだから

「整理」したり「管理」したりするだけではなく、自分のために「考える」ツールを手に入れよう。 職場だけでなく、電車の中で、公園のベンチで、カフェや喫茶店のテーブルで、自分の部屋で、自分のために考え、結論を出すためのツール。 ぼくならアウトライ…

ランダムノート2023/03/04

1 自分のしている仕事が「良い」かどうかは、自分がいちばんよくわかっている。 「良い」とわかっている仕事が他人から評価されるとは限らないし、そもそもその仕事が客観的な意味で本当に「良い」とも限らない。でも、自分の仕事が「良い」とわかっているこ…

アナログでは不可能なアナログ的操作

ライティング/ノートツールに関してはアナログとデジタルの中間領域みたいなところがけっこう重要な気がする(「手動で並べ替える」とか「テキストを色分けした後で特定の色の部分を抜き出す」みたいな)。 — Tak. (@takwordpiece) 2022年10月13日 ぼくは本…

説明の呪縛を取り外すフリーライティング

わかっていないときには理屈で考えようとしない方がいい。 けっこう昔、複数回の失敗を通じてそのことを学んだ気がするのだが、それでも時に理屈で考えようとしすぎてしまう。 あるいは「説明」しようとしてしまう。 説明するために理屈で考えようとしてしま…

おもねり

少し前に「特定の状況下で人におもねってしまうことがある」という指摘を妻から受けたのだが、自分には確かにそういうところがある、と思う。そんなつもりは毛頭ないのだが、結果的にそうなっていることが確かにある。そのことをずっと考えている。 — Tak. (…

ノウハウの実用性と理屈を超越した何か

タスク管理や知的生産の手法について語るときに難しいのは、理屈と実用性が必ずしも一致しないことだ。理屈がこのように正しいのだから(たとえばシステムやワークフローがロジカルに設計されているから)必ずうまくいく、というものではない。 「理屈の上で…

アウトライン・プロセッシングがセルフコーチングだという話

以下の2つの記事で『アウトライン・プロセッシング入門』と『アウトライン・プロセッシングLIFE』を紹介していただいた。 www.forest-of-freedom.com www.forest-of-freedom.com そして「生活のアウトライン(ライフ・アウトライン)はセルフコーチングであ…

どこかに決定的な断絶がある

二十歳の頃のことについて、あの頃ってコドモだったよねえという話を妻としていたのだが、もちろんその当時自分たちのことを「コドモだな」と思っていたわけではない。 そのときはそう思っていなかったけれど後から思い出すと明らかにコドモというのが、まあ…

効率がすべてではないことを効率悪く表現する

効率がすべてではない。 なんて言うとあまりにも陳腐に響くので口にする気にはならないけれど、それはとても重要なことだ。 効率を追求することで削り落とされるものの中には、時に非常に大切なものが含まれている。 ■ もちろん、効率が重視される場で効率を…

選択基準を見つけること、文章を書くためのツールと技術

人生の時間は有限だから、重要でないことをやっている時間はない。 では、今目の前にある選択肢は重要なのか重要でないのか。どうすればそれがわかるだろうか。 たとえばミッションステートメントと呼ばれるものはそのためにある。きっと誰も真剣に受け止め…

伝えることについての不連続なピース

高い熱量と読みやすい/魅力的な文章があればさほど興味のない内容でも読めてしまう。 ■ Aについて知りすぎている人が知りすぎているが故に語れないでいるうちに、Aについて少し知っている人が本を書く、みたいなことがある。 これが悪いことかというと必ず…

名付け苦手問題についてのランダムノート

ブログのタイトルをつけることも苦手だし、Evernoteのノートにタイトルをつけるのも苦手。そして何よりも概念(コンセプト、アイデア)に名前をつけることが苦手。 苦手というだけでなく、簡単に名前をつけてしまうことに強い抵抗感がある。 もちろん概念を…

アウトライナーフリーク的実用性、あるいはエモさと実用

ぼくにとってのアウトライン・プロセッシングは、個人的に抱えている問題と表裏一体なところがある。 その問題というのはたとえば 形にしてみるまで自分自身が考えていることがわからないことだったり、 いったん逆方向に進んでそれが逆だということを確認し…

目から鱗が落ちた

「目から鱗が落ちた」と簡単にいう。 でも、目の鱗はそんなに簡単には落ちない。 簡単に落ちた鱗は簡単に元に戻る。 そのとき「目に鱗が戻った」とは思わない。 落ちるときは意識できても、戻るときは意識できないのだ。 何かの拍子でもう一度鱗が落ちたとき…

ひとりで何かをする定義(一部)

「ひとりで何かをする」ことが好きだし、そうしている人が好き。「みんなで何かをする」ことにはあまり興味がない。 でも「ひとりで何かをしている人たちでいっしょに何かをする」ことは好きだし、そうしている人たちも好き。 「みんなで何かをする」ことと…

結果を出さなきゃ意味がないかぼちゃのタルト

結果を出さなきゃ意味がない wordpiece.hatenablog.com ドトールであのときと同じ親子に会った。 駅のホームで「どんなときも結果を出さなきゃ意味がないんだからな」と言っていたお父さんと、口をとがらせて「わかってるよ」と答えていた男の子。 あのとき…

動画編集を眺めながら文章について考える

最近、動画編集ソフトのチュートリアル動画や比較動画をよく眺めている。たとえばFinal Cut Pro XとかAdobe Premiere Proとかそういうやつ(もちろんiMovieでも構わない)。 別に動画編集に目覚めたわけではない。 『書くための名前のない技術 case 3 千葉雅…

モードを再現するメモ

書こうと思っても書くことは頭に浮かんでこないくせに、書こうと思っていないときに限って書くことを思いつく。あるいは書けそうな感覚がやってくる。 その場に書くための道具や環境さえあれば、そのまま書けそうな気がする。でも多くの場合それはない。ある…

結果が出る(私的再定義)

結果を出さなきゃ意味がない 駅のホームで「どんなときも結果を出さなきゃ意味がないんだからな」という(かなり強い調子の)声が聞こえてきた。それは中学生くらいの男の子に向けたお父さんの声だった。 具体性のない、一般的な「結果」 「結果を出さなきゃ…