どうやったら人を信じられるか深夜会議

どうやったら人を信じられるか(という意味のこと)についてぼくに訊ねた人がいて、そんな難しいことをぼくに聞く方がどうかしてると思うけど。

人を信じる方法などなく、ただ信じると決めることしかできない。もちろん裏切られることはある。でも、自分だって折りに触れて人を裏切ってるのだし。

え、人を裏切ったことなんかない?
ぼくはある。

人を裏切った経験が苦い思い出としてずっと残っていることもあるけれど、たぶんそればかりではないはずだ。そもそも裏切ってることに気づいてない可能性もある。あるいは忘れてる可能性だって。裏切るくらいなんだから、気づかなかったり忘れたりしても不思議はない。

「あなたは人を信じていない」と言われたことが何度かある。否定はできないけど、より正確にいうと「ごく限られた人しか信じていない」のだと思う。でもそんなことを言ったら、自分のことだって信じていない。だいたい今までいちばん自分を裏切ってきた人間は自分なのだ。

好きな人と好きではない人がいて、好きな人のことはシンプルに信じることにしている。たとえ裏切られても、その人のことをまだ好きなら信じ続けるだろう。何度も裏切られたらたぶん好きではなくなるだろうし、好きではない人を信じることはもうないだろう。

私は私の好きな人を信じられないって?
それはたぶん好きとは言わない。
そういうことにしよう。
好きと同じくらい苦しいかもしれないけど、そういうことにした方がいい。

そんなところでおひらき。
おやすみなさい。