『書くための名前のない技術 Case1:佐々木正悟さん』発売しました

そんなわけで、電子書籍の新刊です。

今回は新しい試み、Tak.がゲストの方を招いてインタビューする対談形式の本です。そしてシリーズもの。テーマは「文章を書くこと」です。第1弾のゲストはビジネス書作家の佐々木正悟さん

タイトルはまんま『書くための名前のない技術 Case 1:佐々木正悟さん』です。

書くための名前のない技術 case 1:佐々木正悟さん

以下、前書き部分より引用。

「文章の書き方」についての本は世の中にたくさんあります。いわゆる「知的生産」を扱う本もその範疇に入るでしょう。でもそこに書かれていることがすべてではないだろう、という思いがずっと拭えなかったのです。

長年アウトライン・プロセッシングについて考える中で学んだのは、文章を書く方法は人の数だけあるということです。「文章の書き方」として紹介されるような方法はもちろん役に立ちます。しかし文章を書く上でそれらと同じくらい重要な役割を果たしているのは、一般化できない属人的な技術なのです。ひょっとして書いた本人にさえ意識されていない、小さくて具体的で現実的な何かです。

それはツールの使い方のこともあれば、ワークフロー上のちょっとしたコツのこともあれば、心構えやマインドセットのこともあるでしょう。「技術」というよりは「工夫」の範疇に入るものもあるかもしれません。

そんな名前のない技術たちに陽が当たることは通常ありません。本に書かれることもないし、「○○法」というような名前を付けられることもありません。なぜならそれらは「取るに足らないこと」と思われているからです。でも現実の執筆では、こうした名前のない小さな技術が煮詰まった状況をブレイクスルーさせてくれることが多々あるのです。

そんな個人的な「書くための名前のない技術」に光を当てたい(そして自分が学びたい)というのが、このインタビューの第一の目標です。人の数だけある属人的なものだからこそ、いったん光が当たれば他人の役にも立つ(ことがある)はずです。

佐々木さんは多作です。2004年に最初の本を出版されて以来、現在までに共著も含めれば60冊以上の本を出版されています。でも、個人的な印象として佐々木さんは「楽に書いている」ように見えるのです。

そんな佐々木さんはどんなふうに書いているのか? 楽に、たくさん書いているように見える秘密は?

そこにはたくさんの「名前のない技術」を見いだせたました。それらはもちろん佐々木さんがライフハックの分野で発言されていることともリンクしています。でも同時に、事前に想像していたものとはずいぶん違ってもいました。

結果は本書を読んでいただければとしか言いようがないのですが、個人的にはとても楽しく、有益なインタビューでした。佐々木さんありがとうございました。

書き手の方にインタビューして本を作るシリーズというのは、もともとはサンレコ(雑誌「サウンド&レコーディングマガジン」)に載っているミュージシャンやエンジニアのインタビューの文章版みたいなものが作れないかというのが動機でした(ライフ・アウトラインに入っていた最初のプロジェクトタイトルは「サンレコシリーズ」だった)。

でも結果的にはずいぶん違うものになりました。もちろんそれはいつものことです。オリジナルな何かは「結果的にずいぶん違うものになる」ことから生まれる、とさえ思います。

お楽しみください(もちろんKindle Unlimited対象です)。

第2弾もすでに進行しています。