私的通学鞄のイノセンスとセンス

1980年、米国から日本の小学5年生に転入するひとり息子は、「ランドセル」というものを持っていなかった。

両親は、JALの大きな鶴丸マークのついた青い肩かけカバンを、通学鞄として彼に与えた。

70年代以前の生まれの人はきっと知ってる。
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当然ながら、鶴丸マークは小学校における彼のシグネチャーとなり、彼はそのイノセンスとセンスに向き合うことを余儀なくされた。

自覚はなかった。彼もまたそのイノセンスとセンスを共有していたからだ。