選択基準を見つけること、文章を書くためのツールと技術

人生の時間は有限だから、重要でないことをやっている時間はない。

では、今目の前にある選択肢は重要なのか重要でないのか。どうすればそれがわかるだろうか。

たとえばミッションステートメントと呼ばれるものはそのためにある。きっと誰も真剣に受け止めることはない「校訓」とか「社是」とか「創業理念」だってそうだ。判断に迷ったとき、そこに立ち返るべき基準。

ミッションや理念は持っていないけれど、ぎりぎりのとても重要なところで判断を助けてくれた基準ならいくつか持っている、と思う。

人の意見やみんなの行動とは別の次元で「この状況は正しくない」とか「この場所から離れるべきだ」とか「この課題に取り組むべきだ」とか「これを手放してはならない」とか、そういう判断を助けてくれた基準。

少なくとも個人的には、それはミッションステートメントや理念とは似ても似つかないものだった。場合によっては言葉でさえない。もっと内的な欲求や欲望に結びついた何か。あるいは声とか匂いとか光とか手触りに近いような何かだった。

でも必要なときのためにその基準を手元に持っていようと思えば、やはり言葉が必要だ。欲求や欲望や声や匂いや光や手触りを、自分の中に再現するトリガーになるような言葉だ。

それを見つけ出すために、文章を書くためのツールと技術(たとえばアウトライナーとアウトライン・プロセッシング)が役に立つ。