倉下忠憲さんとの共著『Re:vision』が発売されました

倉下忠憲さんとの共著『Re:vision:タスクリストとアウトライン』が発売されています。

Kindle  Unlimited対応です。2020年にnoteで共同連載したものがベースになっていますが、電子書籍化にあたって大幅に改訂・再構成されています。

表紙は不思議な経緯を経てAtsushiさん(@choiyaki)に作成していただきました。

ジャンルとしては「実用書」ということになる、はずです。でも、一般的な実用書とはずいぶん趣が異なってもいます。

内容はサブタイトル通り「タスクリスト」と「アウトライン」の考え方と運用方法について倉下さんとTak.がそれぞれに語るというもので、極めて実用的かつ現実的な内容が多くを占めているのですが、それだけではありません。

後半では「現実的かつ実用的な話」から(アウトライン的に言えば)ひとつ上位の階層に上がっています。その上位階層は抽象的なようでいて、本書の「実用性」に深く関わっています。

本書はかなり不思議な構成になっています。倉下パート、Tak.パートが交互に現れるのですが、内容を分担しているわけでもなく、交互に書き継いでいるわけでもありません。

倉下パートだけ、Tak.パートだけを拾って読んでも問題なく成立する内容になっています。にもかかわらず、両者は密接に関わり合い、絡み合っています。

noteで連載する中で、そして1冊の電子書籍としてまとめる作業の中で、相互に影響し、動的に変化していった様子が最終形に反映されているわけです。

どちらの担当パートも、最初から「目標」を立てていたら、あるいは最初から「正解」を求めていたら、絶対にそうはならなかったであろう内容になっています。

その成り立ち自体が、本書のメッセージと不可分です。

制作にまつわる話を少しだけ。

noteでそれぞれが連載した原稿を1冊の電子書籍として構成する作業は主に倉下さんが行いました。そう、この不思議な構成は倉下さんの手によるものです。連載時にがっちりとアウトラインを固めていたTak.の原稿を大筋で活かしつつ(大幅に解体したりせず)、自らの原稿も合わせてこの構成を作ってしまった倉下さんの腕には正直舌を巻きました。

その上で、各自が新しい構成に合わせて原稿を修正するという作業を繰り返したのですが、個人的にはこれが大変貴重な経験になりました。結果的に、自分ひとりで書いていたらそうはならないであろう文章が出てきたからです。同時に絶対に必要だと思っていた部分が実は不要だったと気づくことにもなりました(そのあたりの経緯はうちあわせCastの第94回で話しています)。

理屈や経緯はさておき、何よりも大変に面白い内容になっていると、手前味噌ながら思います。

これさえ身につければすべてがうまくいく「正解」は載っていませんが、動きながら、変化しながら、日々の現実の中に意志/意思を組み込む手法と考え方を提案できたのではないかと思っています。

もちろんこれも「正解」などではなく、著者二人も引き続き「動的に変化しながら」探り続けていくはずです。というわけでご興味のある方はぜひ。

以下は倉下さんによる告知記事です。

rashita.net