「お金」について考え、「仕事」について考え、「友情」について考え、「孤独」について考えた。(文字通りこの順番で考えた)。 いずれも実にありふれた言葉でありながら、一筋縄ではいかない物ごとばかり。 考えるということは、アウトラインを作るという…
彼女はとても優秀だけど、ちょっと押しが弱くて主張できないところがあるから、そのへんは直さないとねー、と言われていた新入社員のKさんが、客先での打ち合わせ帰りに立ち寄ったドトールで、ひとつだけ残っていたモンブランを頼もうとしていた指導役の先輩…
たとえば、アウトライナーで「恋愛のアウトライン」をつくるとする。 そこには二人の関係がどんなふうに深まり、どんなふうにステージを踏んで発展していくのかが書かれることになる。 もっと露骨に具体的に言えば、何回目のデートでキスをして、何回目のデ…
新刊告知です。 Tak.がゲストの方を招いて「文章の書き方」についてインタビューするシリーズの第2弾、『書くための名前のない技術 Case 2:Marieさん』です。 ■ 今回のゲストは『ちいさなくふうとノート術: ごちゃごちゃの頭を整理して楽しく暮らす私のノー…
諸事情で少し遅くなってしまいましたが、新刊の告知です。 タイトルは『アウトライン・プロセッシング対談』。  五藤隆介(ごりゅご)さんとの共著です。純粋な「共著」は自分史上はじめてです。 ごりゅごさんのポッドキャスト「ごりゅごCast」に3回にわた…
昔、交差点で信号待ちをしていると(中原街道のどこかの交差点だったと思う。助手席には妻がいた)、目の前の横断歩道をミニチュアダックスフントを連れた中年の夫婦が横断していった。夫婦の印象は「けっこう裕福そう」だったという以外には残っていない。…
昨日こんなツイートをした。 今は「自分語りは良くないこと」みたいなイメージが強いが、ぼくはたとえ実用書であってもなんらかの形で自分語りを入れることにしているし、読み手としても著者の自分語りが入った本が好きだ。 — Tak. (@takwordpiece) Septembe…
「何かを書かなければならないけれど書けない」というときにおすすめの方法。 本棚から好きな本を取り出してくる。その中の好きなページを開く。そしてエディタでもアウトライナーでも好きな執筆用のツールを開き、それを書き写していく。いわゆる「写経」と…
意味や目的のある文章ばっかり書いてると、いろいろと枯渇してくる。 意味や目的のある何かは意味や目的のことを特に考えずに書かれたことの中から「結果的に」生まれてくるものだから、意味や目的のある文章ばかり書いていると意味や目的が枯渇してくるのだ…
そんなわけで、電子書籍の新刊です。 今回は新しい試み、Tak.がゲストの方を招いてインタビューする対談形式の本です。そしてシリーズもの。テーマは「文章を書くこと」です。第1弾のゲストはビジネス書作家の佐々木正悟さん。 タイトルはまんま『書くための…
「裏で立ち回る」というのはあんまりいい響きの言葉ではないし、実際「裏で立ち回る」タイプの人は好きではない。というか「私は裏で立ち回る人が好きだ」という人は少ないだろう。 にもかかわらず、ぼくは「裏で立ち回っている」と誤解されたことが一度なら…
いい考え、あるいは重要な考えが頭に浮かんだとして、それを忘れないようにどこかに書いておく。これは一般的に「メモ」と呼ばれると思う。メモは通常、手帳のメモ欄なりメモアプリなりに書かれる。 でもメモは書きっぱなしでは意味がないとすれば、つまりメ…
どうやったら人を信じられるか(という意味のこと)についてぼくに訊ねた人がいて、そんな難しいことをぼくに聞く方がどうかしてると思うけど。 ■ 人を信じる方法などなく、ただ信じると決めることしかできない。もちろん裏切られることはある。でも、自分だ…
悩み事や困りごとがあったら(いろいろあるんだ)、とりあえずアウトライナーを開く。「アウトライナーと相談する」と個人的に呼んでいる。 ■ アウトライナーに項目を立て、困りごとの内容を思いつくまま書き出すのだが、面白いのは5割くらいが書き出すだけ…
めずらしく怒りにまかせて攻撃的な(当社比)ツイートをするということをした。あまりいいことではなかったと思っているけど、責任を持つという意味で消さないでおく。 興味があるのは、なぜそんなに腹が立ったのかということだ(気がつくと手の指から血が出…
少し前のことだけど、地下街にあるスタバで窓際の席に座って仕事をしていた。窓の外には地下街を行き交う無数の人々。 作業の手を止めてその様子をぼんやりと眺めていたら、ふと何の脈絡もなく「あ、幸せだな」と感じた。 生活と人生(ライフ!)に関わるも…
長い間、自分にとって新しいことだったりハードルが高いことに挑戦したりしようとするときに、頭の中で聞こえる声があった。 「お前にはできやせん」とその声は言う。父の声だ。それは子どもの頃から何かしようとするたびに父からかけられた言葉だった。 「…
やままさんの新刊(処女作!)『凡人の星になる: 月間10万PVの雑記ブロガーが「凡人」を武器にするまでの七転八倒』を読んだ。 ブログというものは、そもそも普通の人=凡人が(も)書くものだとずっと思ってきたから、本書に書かれたやままさんの感覚を個人…
倉下忠憲さんの新刊『「やること地獄」を終わらせるタスク管理「超」入門』を読んだ(ちなみにタイトルが長いので、Twitter等で触れるときにはハッシュタグ「#やるおわ」 で)。 本書の目次は以下の通り。 第1章 タスク管理について第2章 タスク管理とは何か…
献本いただいたMarieさんの新刊『英語が身につくちいさなノート術』を読む。 章立てはこんな感じ。 CHAPTER1 必ず続けられる学習計画ができるノートCHAPTER2 挫折せずに1冊のテキストを最後までやり切れるノートCHAPTER3 深く記憶に残る単語ノートCHAPTER4 …
イベントの告知です。 ごりゅごさん(@goryugo)にお招きいただき(ありがとうございます)、3月9日に名古屋でアウトライナーのセミナーをやります。 タイトルは「アウトライン・プロセッシング入門セミナー:アウトライナーで文章を書き、考える技術」。たっ…
目の前に好ましいことや、楽しそうなことや、役に立ちそうなことや、やった方が良さそうなことや、やらなきゃならないことや、責任を負っていることがある。 それらは、わたしたちの関与を要求している。だから関与する。つまり、自分の時間の中にそれらを組…
アウトラインどおりには書けない。 アウトラインどおりに書けなくていい。 アウトラインどおりに書いてはいけない。 アウトラインは書いたことの後にできる。 アウトラインは変化する。 アウトラインはゴールではなくスタートである。 アウトラインは目次で…
誤解のないように書いておくけど、「結婚はいいぞ」と言わなくなっただけであって、そう思わなくなったわけではまったくない。 ■ 十年くらい前まではことあるごとに「結婚はいいぞ」と発言していた。それが比較的早く(と思う)結婚した自分の努めとさえ思っ…
ある後輩からの質問:「自分の全盛期っていつだったと思いますか?」 なぜすでに全盛期を過ぎた前提なんだろうとは思うが(笑)。 じゃあ、この先に全盛期がやってくるのだろうかと考えると、あまり想像がつかない。「常に今が全盛期だぜ!」と強弁する気に…
何年か前に旧Word Pieceに書いた「九歳のフリーライティング」という記事。 小学校の作文を書くとき、「頭に浮かんだことをそのまま書けばいい」と言われて本当にその通りにすると、ぜったいに書き直しになるという話。 あらためてそのときの作文を再掲して…
20代後半から30代前半にかけて、地方に行くことが仕事みたいなものだった。 いつも収入に不安を抱えていて、家族の健康にも不安を抱えていて、でも不思議と思い出して嫌な感じはしない。 たぶん、「ひとり」でいろんなことをしていたからだ。 その後会社員に…
小学生のころ、「オトナになったらなりたい職業アンケート」みたいなものがあって、ぼくはそこに「サラリーマン」と書いた。 特になりたい職業も思いつかなかったので父の職業を書いただけ(いや、サラリーマンは職業じゃないのだが)。 当時のクラスメート…
人間は、欲望と完全に無関係なことを長く続けるようにはできていないのだと思う。 残念ながら多くの人にとっての「仕事」は「欲望と無関係なこと」に該当する。いや、仕事は金銭的報酬を得るためにするはずであり、金銭的報酬は欲望を満たすための大切な要素…
自分が確信を持っている「それ」をなんとか形にしようとあれこれ試行錯誤しているうちに、確信を持っているはずだった「それ」が変質して別のものになってしまっているという類のことに、とても興味がある。 それは無責任な態度なのではないかと言う人がいる…