名付け苦手問題についてのランダムノート

ブログのタイトルをつけることも苦手だし、Evernoteのノートにタイトルをつけるのも苦手。そして何よりも概念(コンセプト、アイデア)に名前をつけることが苦手。 苦手というだけでなく、簡単に名前をつけてしまうことに強い抵抗感がある。 もちろん概念を…

アウトライナーフリーク的実用性、あるいはエモさと実用

ぼくにとってのアウトライン・プロセッシングは、個人的に抱えている問題と表裏一体なところがある。 その問題というのはたとえば 形にしてみるまで自分自身が考えていることがわからないことだったり、 いったん逆方向に進んでそれが逆だということを確認し…

OmniOutlinerの「グループ化」機能

OmniOutlinerで個人的に気に入っている機能のひとつが「グループ化」という機能だ。 初期のアウトライナーの多くが持っていた一方、WorkFlowyやDynalistなど後発のアウトライナーではあまりみられない機能のひとつだ。 以前の記事でこの機能を「麻薬のよう」…

目から鱗が落ちた

「目から鱗が落ちた」と簡単にいう。 でも、目の鱗はそんなに簡単には落ちない。 簡単に落ちた鱗は簡単に元に戻る。 そのとき「目に鱗が戻った」とは思わない。 落ちるときは意識できても、戻るときは意識できないのだ。 何かの拍子でもう一度鱗が落ちたとき…

OmniFocusのアウトライナー性

前の記事ではOmniOutlinerの出自の話をしたけれど、今回はOmniFocus(主にMac版)の出自の話。 OmniOutlinerの開発元OmniGroupの最大のヒット商品といえばおそらくOmniOutlinerではなくタスク管理アプリOmniFocusの方だと思うのだが、そのOmniFocusが生まれ…

OmniOutlinerについてひさしぶりに語る

Dynalist はじめてアウトライナーに触れる人にどのアウトライナーを勧めるか問題は、今のところDynalist一択になっている。 現代的なプラウザさえあればMacでもWindowsでもLinuxでも使える。iOSにもAndroidにもアプリがある。 端末間の同期は高速で競合する…

ひとりで何かをする定義(一部)

「ひとりで何かをする」ことが好きだし、そうしている人が好き。「みんなで何かをする」ことにはあまり興味がない。 でも「ひとりで何かをしている人たちでいっしょに何かをする」ことは好きだし、そうしている人たちも好き。 「みんなで何かをする」ことと…

結果を出さなきゃ意味がないかぼちゃのタルト

結果を出さなきゃ意味がない wordpiece.hatenablog.com ドトールであのときと同じ親子に会った。 駅のホームで「どんなときも結果を出さなきゃ意味がないんだからな」と言っていたお父さんと、口をとがらせて「わかってるよ」と答えていた男の子。 あのとき…

ノンリニアとリニア、アウトライナーの自己矛盾

こちらのツイートから始まるスレッドがとても示唆的だった。 私がアウトライナーとイマイチ仲良くなれなかったのは、アウトライナーがリニア的な一本道に情報をまとめ上げていくツールだって印象があったせいで、マインドマップみたいな情報が枝分かれして拡…

両隣の掃除機

休日になると、両隣から掃除機をかける音が聞こえる。 ■ 一方の隣はもう20年以上ひとりで住んでる男性。マンションの中ではうちの次に古い住人。たまに顔を合わせると(朝ごみを出すときか、夕方帰ってきたときが多い)、ちょっと会話したりもする。 名前は…

快を無視すると何もいいことがないこと、BEとASの変化

去年の年末に、ここ数年変っていなかった「CLEAR」の内容を大きく変えた。 CLEARというのは、個人的にタスク管理アプリ兼メモアプリ兼プロジェクト管理アプリ兼日記……みたいな使い方をしているアウトラインのこと。ひと言でいうとライフ(生活と人生)をクリ…

すべて頭に入れること、ピースがはまること

ツールや手法によって自分をサポートすることを恥と考える人が一定数いる。そのことに気づいたときは、かなりの衝撃を受けた。 個人的にはツールや手法によって救われてきたという感覚が強いので非常に不思議に思うし、その感覚は理解できないのだが、とにか…

動画編集を眺めながら文章について考える

最近、動画編集ソフトのチュートリアル動画や比較動画をよく眺めている。たとえばFinal Cut Pro XとかAdobe Premiere Proとかそういうやつ(もちろんiMovieでも構わない)。 別に動画編集に目覚めたわけではない。 『書くための名前のない技術 case 3 千葉雅…

いかに努力してもそうはならなかった人へのヒント

佐々木正悟さんとの新刊『佐々木さん、自分の時間がないんです』について、前回の記事では、ぼく自身がポイントだと思った部分を挙げたわけですが、他にもポイントはたくさんあると書きました。ということで、もう少しその話をします。 ■ 会話の中に『7つの…

『佐々木さん、自分の時間がないんです』の個人的ポイント(あるいはアウトライナーフリーク的確信)

佐々木正悟さんとの対談『佐々木さん、自分の時間がないんです』について、佐々木さんが以下の記事を書かれています。 cyblog.jp 詳細は記事を読んでいただければと思うのですが、面白いと思ったのは、佐々木さんが記事の中で「本書の1つのポイント」として…

【告知】『佐々木さん、自分の時間がないんです』発売しました

告知です。 佐々木正悟さんとの共著(対談)『佐々木さん、自分の時間がないんです』がダウンロード可能になっています。KDPによるセルフパブリッシング、Kindle Unlimited対象です。 表紙とタイトルを見てもらえればわかるように、本書は7月に出た佐々木さ…

モードを再現するメモ

書こうと思っても書くことは頭に浮かんでこないくせに、書こうと思っていないときに限って書くことを思いつく。あるいは書けそうな感覚がやってくる。 その場に書くための道具や環境さえあれば、そのまま書けそうな気がする。でも多くの場合それはない。ある…

結果が出る(私的再定義)

結果を出さなきゃ意味がない 駅のホームで「どんなときも結果を出さなきゃ意味がないんだからな」という(かなり強い調子の)声が聞こえてきた。それは中学生くらいの男の子に向けたお父さんの声だった。 具体性のない、一般的な「結果」 「結果を出さなきゃ…

答えが出ないランダムノート

「答えが出ない」なんていうと、あまり良い状況ではないように思えるかもしれない。 ■ 最後まで答えが出ないまま進行して終わること、答えが出ていないにもかかわらず結果としては意外に悪くないということが、世の中にはけっこうある。 ■ 「答えを出さなけ…

魅力的な目次

1 魅力的な目次というものがある。 本の目次の話だ。 目次が魅力的な本に出会うと単純にうれしくなる。 人生が少し豊かになったような気持ちになる。 2 単にコンテンツのガイドというだけでなく、ひとつのメッセージを帯びた作品のようになっている目次。 上…

近況など

おそらくWord Piece史上もっとも更新が途絶えたわけですが、普通に元気です。 生活と仕事のリズムががらっと変わり(コロナ渦的な意味で)、いっぽうで最近は人といっしょに文章を作る作業が多く、ブログを書くモードになかなかスイッチできなくなっていたと…

仕事をそんなふうに「わかっていた」ことは一度もない

前職では人前で何かをしゃべる機会というのがけっこうたくさんあって、それがとても苦手だった。 企画のプレゼンとかもそうだし、もっと小さい規模で顧客に向かってデータを説明するとか、社内会議でプロジェクトの進行状況や予算の説明をするみたいなことも…

流動的で儚いpiece

アウトライナーは「断片」を扱う。文書や思考やその他アウトライナーで操作の対象とするものの断片だ。 この「断片」という言葉は英語のpieceをイメージしている。以前も書いたことがあるけれど、pieceというのは不思議な言葉で、「部分(正確には切り離され…

ランダムノートについてのテーマを持ったランダムノート

旧WordPieceには「ランダムノート」というジャンルの記事があった。 特にそういうカテゴリーを設けていたわけではないけれど、折りに触れて「ランダムノート」と題された記事が書かれたし、そう題されてはいなくても内容がランダムノートであるという記事は…

【告知】やままさんの『喫茶アメリカンについて言いたいことやまやまです』

編集をお手伝いさせていただいた、やままさんの新作『喫茶アメリカンについて言いたいことやまやまです― 5年間の主観たっぷり研究記録』が発売されております。 KDPによるセルフパブリッシングです。 大作です。 5年間にわたって東銀座の「喫茶アメリカン」…

【告知】『書くための名前のない技術 Case 3 千葉雅也さん』発売しました

電子書籍(KDP)新刊の告知です。 Tak.がゲストの方を招いて「文章の書き方」についてインタビューするシリーズの第3弾。今回は千葉雅也さんです。 書くための名前のない技術 Case 3 千葉雅也さん 果たして自分に消化できるのか不安でしたが、なんとかなった…

後悔ではない切実な何か、どんな年齢にも当てはまる万能のフレーズ

「今になって、ようやくこれができるようになった」という気持ちになることがある。 そんなことを言っても意味はないし、人生に遅すぎるということはない。それでも、今しているようなことを、今しているようなやり方で、もっと早い時期に、もっと若いときに…

手を動かすことで頭と心が起動する

朝おきてコーヒーをいれたら、まずフリーライティングすることにしている。 不思議なことに、手を動かすと頭と心が動き始める。先に手を動かしたほうがいい。頭が先だと頭でっかちになりがちだし、心が先だと感情の掃きだめみたいになりがちだ。 コーヒーを…

アウトライナーの一日、選択することと考えること

DAYSのアウトラインを開く。 DAYSには今日やることが書き出されている。昨日の夜、お風呂上がりにビールを飲みながら書いた。こういうのは気持ちよく書くのが大事。 ■ 今日は、このリストを上から順に実行していけばいい。とてもシンプル。 予定外のことが起…

普通に親切で、普通にやるべきことをやってくれた

バスの営業所に忘れ物の問い合わせをした。 家に帰ったらけっこう気に入っていたボールペンが見つからず、いろいろ考えるとバスの中で落とした可能性がいちばん高かったのだ。 電話に出た男性に、忘れ物の問い合わせをしたいのですがと伝えた。○○駅から○○駅…