ライフが交差するいつもの場所

周囲に人がいると落ち着かないし緊張するし集中もできないので、できるかぎり避けたい(だから会社員をやっていると「職場では仕事できない」という深刻な問題に直面する)。

でも不思議なことに喫茶店やカフェでは多少騒がしいくらいが落ち着くし集中もできる。本も読めるし仕事もできるしぼんやりもできる。

知らない人々がそれぞれ思い思いに(必要な秩序とマナーを守りつつ)自分のことをしている。その中で自分もまた(必要な秩序とマナーを守りつつ)、自分のことをする。それぞれのライフがあり、日々の営みの中のいつもの場所で偶然交わる。その中に自分のライフもある。

いつものドトールには漫画家であると思われる人もいるし、経済誌の編集者であると思われる人もいるし、鳥が大好きな男の子もいる。他にもなんとなく顔を覚えている人々がいる。何かの拍子にちょっと会話したりもする。でもそれ以上は交わらない。交わらないけどなんとなく知っている。

ライフが交差するいつもの場所が、いつものようにあることのありがたさを思う年始だった。